tokai

Laboratory for Hadronic and Nuclear Physics



卒業研究とゼミについて

本研究室では原子核・素粒子物理学の理論を対象としているので、卒業研究もこの分野について行われています。卒業研究の前半 (春学期) は、原子核および素粒子物理学についての基礎勉強を行います。そのために、週1回のゼミで基本的には次の2つの教科書を使うことを予定しています。
(1)B.ポッフ、C.ショルツ、K.リーツ、F.サッチャ(著):素粒子・原子核物理入門 Springer,1997.(柴田利明訳)
(2)E.Henley、A.Garcia (著):Subatomic Physics (サバトミック フィジックス) World Scientific, 2007. (日本語訳:藤井、産業図書、1980)
これらの教科書の内容は、まずどんな素粒子が存在するのかから始まり、またその粒子の構造と相互作用について書かれています。その後、原子核および宇宙物理学について述べられ、各分野についての実験データおよびその理論的な解析を対象にしています。ゼミのときは、学生が交代でこの教科書の一部分を担当し発表します。
 8月頃、卒業生にそれぞれの研究テーマとそれについての専門の文献を与え、秋学期の間そのテーマについて調べ、ゼミの時間に交代で発表します。与えられたテーマについての最近の研究を把握するとともに、各自で簡単な計算も行います。今までの卒業研究はMembersのページに載せてあります。
 皆で集まって一緒に勉強するのは一週間に一回のみですが、勿論それ以外の日にも研究室で議論することができます。与えられたテーマについて積極的かつ自由に研究することが望ましいです。本来の自分の研究テーマを、与えられた範囲から自分で選ぶことが卒業生の理想的な態度ですが、多くの場合は指導教官の勧めに基づいて研究テーマが決定されます。
 基礎知識として、量子力学 I, II の講義の内容を考えていますが、ゼミのときに必要に応じてその復習も行います。



Tokai University, Department of Physics, School of Sience
Professor Wolfgang Bentz